2010年12月10日

「cc」ドメイン―ドメインは開放の証

ココス諸島は600人程度の住民しかいないオーストラリアの領土で、「.cc」というccTLDを持っています。ドメインとしての魅力は非常に覚えやすく、早くに一般に開放されており、誰でも取得が可能なことから、「.cc」が取得された数は2006年時点でも約58万ドメインと、「.tv」や「.jp」に並ぶ人気のドメインです。

一時は、アメリカのベンチャー企業である「eNIC Corporation」が管理していましたが、現在(2009年07月時点)では、米国VeriSign社が管理しています。

現在、1年間無料ドメインとして開放されており、あらゆる言語に対応しています。1アカウントで2つまで無料でドメインの取得を行うことができます。

■CO.CC取得サイト http://www.co.cc/

ただし、人気のあるドメインや色々、設定などを変更したい場合は有料の原因になることもありますので、ご注意下さい。

eNICは登録費用の値上げやサービス内容を突然変更したりと不安定なこともある企業でしたが、米国VeriSign社にドメインの権利を売り渡したことにより、こういった不安定要素がから逃れそうです。

ところで、今回はそんな小さな島、ココス諸島とはどんな国なのかを見てみましょう。

ココス諸島は1984年、正式にオーストラリア領になり島民はオーストラリアの市民権を持ち、通貨もオーストラリアドルで、公用語も英語とマレー語だそうです。

ココナッツの実がなるココヤシの木の生産が中心で、胚乳を乾燥させて作るコプラが経済を支えていましたが、最近では観光事業にも力をいれ、国立公園もできたようです。

ココスの語源はココナッツがたくさん取れる島にちなんで名付けられました。しかし公式には1955年にオーストラリア政府へ管轄が変わってココス(キーリング)諸島と呼ばれるようになりました。

ココス(キーリング)島の観光協会株式会社(英語)

その観光スポットの一つとしてオセアニア・ハウス(元・王宮)があります。

ココス諸島は150年に渡ってロス家による島の専制支配がされていました。ロス家が農奴制な制度を引き、ココス王として君臨しているときには、通貨はココス諸島内だけで通じるプラスチック硬貨で、外部へ繋がる唯一の船はロス家が管理し、独立支配が5世代にわたって続いていました。

1955年にはイギリス植民地からオーストラリア政府へ管轄が変わったものの、封建的なかたちでの独立は許可せず、1978年にはロス家の自宅であったオセアニア・ハウス以外の土地をオーストラリア政府が買い取り、5年後にはロス家が運営していた船での運搬も島民が利用しなくなり、ついにはロス家は自宅を売り払ってオーストラリアに逃亡したそうです。

現地島民がようやく開放され、その翌年84年に前述したように、めでたくオーストラリア領となったのでした。

このときオーストラリア領にならなければ、「.cc」ドメインも生まれていなかったことでしょう。

個人統治領については後述のリンクに詳しいです。

※参考サイト
■クルーニーズ・ロス家(豪領ココス諸島)
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Lake/2917/zatsu/kojin#02




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